テスタさんの証券口座乗っ取り被害の概要
2025年5月1日、著名な個人投資家であるテスタさんが、楽天証券の証券口座を乗っ取られる被害に遭ったことを自身のX(旧Twitter)にて報告しました。
朝に届いた2段階認証の確認メールを不審に感じて口座を確認したところ、前日の夜に自身の知らない取引履歴があったとのこと。すぐにパスワードを変更し、楽天証券へ連絡して口座の凍結措置を行いました。
幸いにも金銭的な損失は発生していませんでしたが、同時に複数の証券口座にもアクセスされていた形跡があったため、広範囲な被害調査を実施していると報告しています。
テスタさんってどんな人?プロフィールと投資家としての実績
テスタさんは、元々パチプロとして生計を立てていたという異色の経歴を持つ個人投資家です。
- 株式投資歴は約20年
- 累計利益は数十億円とも言われ、YouTubeやSNSでも活躍中
- 初心者向けの発信や切り抜き動画も人気
- 複数の証券口座を用途ごとに使い分けているスタイルが特徴
関連リンク:
X(旧Twitter):@tesuta001
YouTube:テスタの部屋
旧ツールが突破口?セキュリティ対策の落とし穴
今回の事件では、楽天証券が提供している旧バージョンの取引ツールを通じて、2段階認証が突破された可能性があると指摘されています。
テスタさん自身も「対策は万全にしていた」と語っており、ウイルス対策ソフトを二重で導入、定期スキャンを行っていたとのこと。
このことから、「証券会社側の認証システムに抜け道があったのでは」として、業界全体での見直しの必要性が浮き彫りとなりました。
証券業界の対応と今後の課題
この事件を受けて、大手証券会社10社と日本証券業協会は、乗っ取り被害に遭った顧客に対して損失の一部を補償する方針を打ち出しました。
これまで多くの証券会社では「約款により補償対象外」とされていましたが、相次ぐ不正アクセス被害を受け、補償制度の整備が進められています。
対象企業には、楽天証券、SBI証券、松井証券、マネックス証券、野村證券、大和証券、SMBC日興証券などが含まれています。
個人投資家が取るべきセキュリティ対策
個人でできる最低限の対策も、改めて見直す必要があります。
- パスワードを定期的に変更
- 取引ツールは必ず最新版を使用
- SMS認証やアプリ認証など多要素認証の導入
- ログイン履歴の定期チェック
- フィッシングメール・不審リンクのクリック回避
「自分は大丈夫」と思わず、日々の“自己防衛”を忘れずに。
まとめ
テスタさんの証券口座乗っ取り被害は、証券業界全体のセキュリティ対策の見直しを促す重要な警鐘となりました。
特に注目すべきは、二段階認証という「最後の砦」が突破されたこと、そして金融リテラシーの高い著名投資家であるテスタさんが被害を公表してくれたことです。
このような報告がなければ、証券会社も抜本的な対策を講じることなく、被害はさらに拡大していたかもしれません。
私たち個人投資家も、「自分は大丈夫」と思わず、日々のセキュリティ対策を見直していく必要があります。
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